En, d) である。場合によっては、この距離空間と同相な位相空間もユークリッド空間と呼び、En などであらわす。空集合を −1-次元や −∞-次元のユークリッド空間と見なす場合もある。
この定義は、距離関数を明示的な形に表すために原点と座標系を固定して、見かけ上は五つ組 (En, V(En), O, {e1, e2, ..., en}, d) として定義されているように見えるが、距離関数は原点や座標系の選び方によらず En 上の二変数関数として矛盾無く定まるものである。言い換えれば、原点や座標系はユークリッド空間 En にもとから内在しているわけではない付加的な構造であって、En には絶対的な意味での原点や座標系は存在しない。一方、ユークリッド距離 d は距離を“計算”することを考えれば便宜として座標をとることは不可避であるものの、距離そのものは座標を必要とせずに定まる En の内在的な構造である。
いったん座標系が固定されると、ユークリッド空間 En は数空間 Rn を(数ベクトル空間の標準内積 "(,)"が定める距離を持っ